28年度国際交流ボランティア講座 第1回

講座概要
日 時 2月25日(土) 10:00-12:30
会 場 MIFA
参加費 無料
内 容 パネルディスカッション 「外国人と日本人の助け合い」  *日本語で行います
外国人住民と身近でできるボランティア活動について話し合います。
パネリスト
侯(こう)曙(しょ)茜(せん) さん (中国出身。 法廷通訳・MIFA理事)
Nahid Nikzad さん(イラン出身。NHK Radio Japanペルシア語部門翻訳・アナウンサー)
Bishnu Bhandari さん(ネパール出身。丸紅グループ、アルテリアネットワークス勤務)
Sheila Curley さん(英国出身。英語講師)
申込方法 お申込みは終了しました。
参加人数 35名 外国人2(中国*1 ドイツ*1) 日本人33

Sheila Curleyさん(英国)のプレゼンテーション
・2010年に来日。
・文化、食べ物、言語の違いに戸惑う。
・主婦をしながら仕事に就くことの難しさ。
・家が狭い。
・友人がいない。日本人と知り合う機会がない。
・学校の制度が違う。
・友人を作り、日本語を習得することが定住するための必要条件。
・目黒区で住民登録を行ったときにMIFAのパンフレットを入手。
・くれよん、MIFAで日本人のボランティアと知り合えた。
・日本の生活に慣れたとき、東日本大震災が発生し、生活が一変した。
・くれよん、MIFAのボランティアたちが不安を取り除いてくれた。
・東京での生活は安定したが、甚大な被害を受けた被災地を支援しなくてはならない。
・2012年にMIFA主催国際交流フェスティバルで英国の茶文化を紹介した。
その時に、英国大使館、英国商工会議所、日本企業より協賛が得られた。
この時の経験を生かして、日本の友人と一緒に募金、寄付を募った。
・南三陸町を訪れ、生活必需品を、現地で南三陸町で被災者支援をしているNOPのOGAに手渡した。
・集まった募金は、瓦礫撤去用具代として仙台市に寄付した。
・OGAで被災者を対象にイベントを行い、衣料、食料、水、そして贈り物を贈呈した。
・こうしたボランティア活動を通じて、ボランティアとの連携が緊密になり、手芸のスキルが向上した。
・埼玉県加須市の旧騎西高校に原発事故で福島県双葉町から避難しきた被災者が暮らしている。
この方達を励ますために、定期的に高校を訪れ、被災者を対象に手芸ワークショップを行った。
・2012年に帰国することになった。日本人ボランティアたちとの別れが辛かったが、日本人ボランティアたちと連絡を取り続け、被災地支援も続けた。
・2014年に主人が日本で仕事に就くことになり再来日。ボランティア活動を再開した。
・現在英語講師を勤めながら、ボランティア活動を行っている。
・今後は目黒区での活動に力を注ぎたい。
・日本は高齢化社会で、一人暮らしのお年寄りが多い。この方達を支援したい。

Nahid Nikzadさん(イラン)のプレゼンテーション
・18年前に来日。日本人男性と結婚。
・来日前、JICAとJETROの土地改良プログラムで日本人と5年間一緒に働いた。
・この5年間で、日本人の友人ができ、日本文化にもある程度慣れ、日本人、日本文化、日本音楽、日本の技術、日本のすべてが好きになった。
しかし、結婚して来日すると、日本の社会の溶け込むのが難しいと感じた。
・家は狭く、ホームパーティーもなく、主人は勤務時間が長く家族といる時間が少ない。
・イランでは毎週、ホームパーティーをするのが普通。
・とても孤独になり、どうしたらよいかわからなかった。
・そんな時、保育園で知り合った女性に、コミュニティーグループを紹介された。
・そのグループでイラン文化を紹介したところ、日本人がイランにとても興味を持った。
・母国のことを紹介し、気持ちが晴れた。もう孤独にならなくて済んだ。
・友人がMIFAを紹介してくれた、いけ花と茶道のクラスに参加し、フェスティバルのボランティアとして参加し、イランの茶文化や歌を紹介した。
・来日して言葉の壁があるが、通訳・翻訳のサービスがあれば助かる。そのうちに日本語が上達する。
・MIFAの存在を知ってもらうために宣伝が大事。無料の媒体があるので有効に利用してほしい。
・ボランティア活動の大部分は日本人が行っている。外国人が最初から関わればもっとよいものになる。
・来日して間もない外国人を支援したい。
・日本人と外国人の架け橋になりたい。

Bishnu Bhandariさん(ネパール)のプレゼンテーション
2004年9月に語学留学生として来日
高校生の時、勤めていた旅行会社で、日本人観光客に出会いに日本そして日本語に興味をもつようになる。
現地の日本語学校に通い始める。現地日本語学校の日本人先生の影響で日本への留学を夢みるようになる。
現地で日本語能力試験(JLPT)4級を合格。
2004年9月に日本へ留学。
1年半日本語学校、4年間日本の大学で経済・経営を勉強。
2010年4月に丸紅系通信キャリアに就職。
これまでどんな社会貢献活動?
ボランティア活動?
海外在住ネパール人協会、ネパール大使館、などが主催するイベントネパールフェスティバルの司会を務めている。2009年~ネパール大使と日本側要人の通訳
大田区主催国際フェスティバルの司会を務めている。2015年~2015年4月25日ネパール地震
・現地ボランイティアスタッフとして、日本から持参した医薬品を現地病院に届ける。
2016年(平成28年)4月14日熊本地震 被災者の支援
・現地のネパール人留学生の安否確認をコーディネート
■団体名:Good Eye For Nation , Nepal
一人一人は小さな力かもしれませんが、同じ想いを持つ仲間と一緒に様々な活動に挑戦していきたい。
■今後のミッション
1.美しい湖を取り戻すための環境保全運動を推進する。
2 .ネパールの教育を改善して、次世代育成につなげる。
・環境問題(自然豊かなネパールを次世代に残したいことを考え、ネパールの首都カトマンズに次ぐ大都市ポカラにあるフェワ湖の清掃活動に向けて準備。
★ご興味のある方に参加してほしい。
<分科会11:20-12:00>
Sheila Curleyさん(英国)のグループ
・ボランティアには時間とお金が必要である。(参加者)
・南三陸町のボランティアセンターを訪れたが、往復の交通費、そして一昼夜が必要だった。
・イギリスでは、ボランティア活動はボトムアップ(市民→行政)なのに対し、日本では、
トップダウン(行政→市民)。市民が活動を展開し、行政に提言していくことが重要。
・ボランティア活動団体は、それぞれの方向性が異なるため、団体をコーディネートする組織
が必要。ルール・統率がないと、無用な衝突、重複等が起きる。
・目黒区またはMIFAが中心となってボランティアが活動できる場を提供すること、そして地域の人たちが集うことができる場を提供することが重要。

Nahid Nikzadさん(イラン)のグループ
・日本人は「つまらない物ですが」「お口に合いますでしょうか」「何もありませんが」などと心を尽くして用意したものにも謙った表現をするが、イラン人も同じ考え方。
どんなに心を尽くして用意しても ≪相手は素晴らしすぎてそれに見合うものではない≫ というような表現をする。
・同様にイラン人は勧められても1回目は断り、2回目も。3回目にやっと受けるのが好ましいとされている。
日本人と謙譲の美徳の感覚は似ている。
(最近の日本は欧米式になり、一度断ると「あ、そう」ともう一度勧めてくれないこともある)
・「日本人のここが素晴らしい」を取り上げる番組が増えたことに対し、参加者より、震災以来日本人が自信を失っていることと関係あるのだろう、との指摘。
親日家の外国人ばかりを取り上げ、日本の生活に溶け込めない外国人を取り上げないのはよくない。
・教育に対する考え方が日本とイランでは大きく異なる。
実際にNahidさんからお子さんの進学に関連して、日本では教育費が高い。
合格すると入学金(しかも大金)をすぐ払わなければならず、他の志望校の結果を待てない。
入学しなくても返金ない制度はおかしい。
学費も高く私立では年間150万円は掛かる。一方、イランでは授業料、学生寮は無料、加えて生活補助金が支給され。
海外へ多額の支援をしている日本、人材は財産なのに日本人はこれをおかしいと思わないのか?
・イランは国土が広いので地域によって人の肌の色も違うし一概に言えないとしながらも普段馴染みのないイランについてランダムな質問に話題があちこち飛びながらも、参加者がイランへの関心を高めるきっかけになった。

Bishnu Bhandariさん(ネパール)のグループ
・ネパールの基礎情報(人口等)
・ネパールとインドの違い
・ネパールの民族
・ネパール人と日本人の性格の相違点
・ネパールの震災の現状
・ネパールの民族衣装
・ネパールの特産品
・ヒンドゥー教と仏教について

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