3/26(日)オンラインにてマダガスカル文化紹介を行いました。
日本からは約1万km、飛行機では丸一日かかる旅路を経て、青年海外協力隊としてマダガスカルへ渡ったのが今回の講師の高村有紀さんです。
イベントではマダガスカルの文化、JICA・青年海外協力隊(JOCV)の活動、日本語教育についてお話いただきましたが、ここでは参加者からの質問を織り交ぜたハイライト版をご紹介します。
アフリカ大陸の南東海岸部に位置する島国。ワオキツネザルやバオバブなどを始めとする固有動植物が9割を占める、自然豊かな国として知られている。
- 首都:アンタナナリボ
- 公用語:フランス語・マダガスカル語
- 宗教:キリスト教
─そもそもなぜマダガスカルに行こうと思ったのですか?
高村:私は日本で日本語教師をしていたので、その経験を活かしてアフリカ圏でも日本語を教えてみたいと思い、青年海外協力隊に応募しました。当時日本語教育枠で募集をしていたアフリカの国はマダガスカルだけだったので、マダガスカルを希望国に入れることにしました。
しかしこれには裏話があります。希望国リストは3か国書くことができたのですが、第1・2希望はアフリカ以外の国を選択し、マダガスカルは第3希望欄に書いていました。
─先ほど「アフリカで日本語を教えたい」と言っていたのに、なぜ第3希望にしたのですか?
高村:派遣先の決定には語学力や経験値の他にも、体力が考慮されると聞いたことがありました。私は体力にはそこまでの自信がなかったので、アフリカの国を第1希望に書くと採用されないのではないかと思い、敢えて第3希望欄にマダガスカルを書くことにしました。
でも、私はマダガスカルに一番行きたいと思っていたので、マダガスカルへの派遣が決まって良かったです。
─派遣先が決まった後はどのように過ごすのですか?
高村:語学や健康・安全管理など、派遣前に最低限必要な知識や体力を養うため、JICAの訓練所で75日間の合宿に参加しました。訓練所での日々は毎朝のランニングに始まります。フランス語は毎日5時間勉強し、試験には2回パスしないといけないので必死でした。大変な日々でしたが、仲間と励まし合いながら過ごした日々は、まさに「大人の青春時代」でした。
─マダガスカルへ渡ってみて、意外だったことはありますか?
高村:実際にマダガスカル人と交流してみて驚いたのは、意外にも彼らが“シャイ”だということです。アフリカというと陽気な国民性をイメージしていたのですが、マダガスカル人は大人しい人も多かったですね。でも、私が町中を歩いていると、日本人が物珍しいようで、そういう時は積極的に声をかけてきてくれていましたが。笑
─日本人と近い感覚がありそうですね。逆に、日本では見られない光景は何かありましたか?
高村:はい。マダガスカルの都市部にはタクシーベという乗合バスのような公共交通機関があるのですが、その乗り方が斬新でした。車内が混み合うと乗客が急にベニヤ板を1枚取り出すのです。何に使うのかと思っていたら、椅子と椅子の間に橋渡しにして、座布団のように板の両脇に乗客が座るのです。これが、補助席なのだそうです。笑 マダガスカルの人達にはこれが普通なのですが、私は初めて乗った時には驚きました。
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